子どもの運動神経や身体能力って、どうやったら伸ばせるの?
0歳の赤ちゃんでもできる、運動遊びを知りたい
子どもに運動をさせると、どんなメリットがあるの?
お家では、ほぼ、ベッドで寝ている。
外出時は、ベビーカーに乗せるか、ほぼ抱っこ・・・
乳幼児の一日は、こんなルーティンが多くなりますよね。
実は、赤ちゃんは「寝かされたまま」や「抱っこされたまま」だけの状態が長く続くと、後々の運動神経や身体能力に影響してしまうことをご存じですか? 😥
こんにちは、子どもが生後半年の頃から、自分の指を鉄棒代わりに握らせたり、1歳位から、雲梯(うんてい)を自作してぶら下がらせたり、という遊びを毎日続けたエダです。
子どもの運動能力を伸ばし、さらに脳の発達を促すためには、乳幼児からの働きかけが大切です。
この記事でわかること
- 子どもの運動神経や身体能力は、まず手や指を動かす運動から始めることで飛躍的に伸びる
- まずは親の指につかまる「ぶら下がり(ブレキエーション)」から始めるのがおすすめ
- 室内雲梯(うんてい)があると、子どもの体格に見合った「ぶら下がり遊び」が楽しめる ※室内うんていを自作した話も
- ぶら下がり遊び(ブレキエーション)を続けると、6歳までに90%が出来上がるといわれる脳の発達に良い影響を与える
目次
子どもの運動神経を飛躍的に伸ばす方法!脳の発達に影響する遊びとは
子どもの運動神経や身体能力は、まず手や指を動かす運動から始めることで飛躍的に伸びる
0歳~6歳の間に身体能力を伸ばすことは、人間が備える能力を最大限に引き出すために欠かせないことだといわれています。
幼少年期は神経系の発達を基盤として、知的・体力的・情緒的にめざましい発達を遂げる。
特に体力的な側面においては、基本的運動技能とともに「調整力」の発達が著しく、これを土台として、後の専門的運動技能の発達につながっていく
引用:『子どもの調整力に関する研究動向について』
文教大学教育学部心理教育課程専任講師 高井和夫
人間は「運動する」「手を使う」「話す」「見る」「聞く」「触れる」という6つの能力を備えています。
例え0歳でも、腕や脚を活発に動かす能力がすでに備わっているので、自らの意思で手を握ったり、離したりする動きを早くから行う事が重要。
まずは、脳への働きかけの第一歩となる「手を使う能力」から鍛えていきましょう
まずは親の指につかまる「ぶら下がり(ブレキエーション)」から始めるのがおすすめ
まずは「大人の指にぶら下がってみる」ことからはじめましょう。
これは、後述するドーマンメソッドにより推奨されているもので、手の機能のみならず、胸郭を開き、筋肉の発達を促す運動のひとつです。
注意したいのは、ベビーベッドや障害物がない床などを選び、しっかり安全性を確保すること(最初は大人2名体制が安心です)。
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第1段階は、赤ちゃんのお尻が床についた状態で大人の指を握らせ、10秒くらいぶら下がることからスタート。
これは「延髄の把握反射を活用して、握る力を伸ばす」ための運動。
胸郭(きょうかく)が次第に発達することで、酸素が脳や全身の筋肉にいきわたり、体の機能を強める効果が期待できます
赤ちゃんのお尻が床についた状態で、大人の指に10秒間ぶら下がれるようになったら、第1段階はクリア。
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第2段階は、お尻を床につけず、自力で大人の指に2秒以上ぶら下がるようにしてみましょう。
これは「脳が意識的に手を離す」能力を育てるもの。
自力でのぶら下がりは3歳位まで、随時行うのが効果的です
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自力で大人の指に2秒間ぶら下がれるようになったら、第3段階へ。
今度は、指ではなく丈夫な棒を握らせ、2秒以上ぶら下がるのが目標です。
細みの乳幼児用鉄棒(室内用)が握りやすいのでおすすめ
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棒のぶら下がりが2秒以上できたら、第4段階へステップアップ。
棒または大人の指にぶら下がり、前後にスイングするような動きを加えていきましょう。
「肩と肘の筋肉を発達させる」運動です。
1回につき、20秒程度行うのが目安
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第4段階までできるようになると、脳と手の機能を結ぶ経路や、胸郭(きょうかく)の発達が、効果的にすすむようになります。
たいてい1歳を迎える前にこれらの運動ができるようになりますが、早くから始めた子なら、0歳児でできるようになる子も。
自力で大人の指や鉄棒にぶら下がったり、スイング運動ができるようになれば、2足歩行に進む準備は万端!
室内雲梯(うんてい)があると、子どもの体格に見合った「ぶら下がり遊び」が楽しめる ※室内うんていを自作した話
赤ちゃんが2足歩行をするようになっても、ぶら下がりやスイング運動は随時続けていきましょう。
ここで、新たに導入したいのが、ぶら下がりやスイング運動の効果をより高めてくれる雲梯(うんてい)遊びです。
大人が補助しながら、2本の棒を同時に握ったり、スイングしながら隣の棒をつかんで移動したりと、大人の指や棒を使うより、発展した運動ができるように。
雲梯(うんてい)遊びは、1日15秒程度×2セット行うのが理想的です。
細みの棒で赤ちゃんが握りやすく、棒同士の位置が近い(間隔が狭い)タイプなら、室内雲梯(うんてい)と同等の効果が得られます
とはいえ、乳幼児用の雲梯(うんてい)は、なかなかお出かけ先で見つけられないのが残念なところ。
ヌマタミ家でも、近所の公園にあるかどうか探してみましたが、棒同士の間隔が離れていたり、棒が太かったりで、0歳児の手に合う雲梯(うんてい)を見つけることはできませんでした。
さらに、子どもが0~1歳だった2014年前後は、室内うんていの市販品がほとんどなかったので、自作することを決意。
室内うんていを自作した話
ヌマタミ家では、室内うんていを安価で作れないか色々模索しました。
そんなとき、某フリマサイトで、室内うんていの設計図が販売されていることを知り、購入。
届いた設計図は、手書きされたA4用紙1枚のみで、値段は数千円程度だったかと思います。
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設計図によると、直径27㎜のイレクターパイプを使うのがおすすめとのことで、長さ違いで数十本+接続部分に使う金具を、ホームセンターで購入しました。
材料費の総額は、約36,000円。
組み立てるのにかかった所要時間は、約6時間でした 😯
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出来上がった室内うんていの寸法は、床から棒までの高さH130㎝、棒同志の間隔は25㎝幅。
当時まだ1歳児だったので、うんていの下にあたる床部分には、常にマットレスや毛布を敷いていました。
ちなみに、直径27㎜というパイプの太さは、1歳児でも比較的握りやすい印象。
とはいえスイング運動をすると、ギシギシと揺れを感じるため、実際に使ったのは3歳位まででした。
「36,000円という価格で、3歳まで使えたなら十分」と考えるべきなのかもしれませんが、欲をいえば5歳位まで使えたらコスパ最高だったかと。
造り付けタイプは強度に優れるものが多く、コーディネーター視点からもオススメ
鉄製やスチール製の場合、好きなカラーから選べるタイプもあります
お引越しが多いご家庭には、分解組み立てができるものが断然おすすめ。
↓こちらは既製品の木製タイプ。仕様や寸法が決まっているので、お部屋にレイアウトした際のイメージがしやすいのがメリット。
ぶら下がり遊び(ブレキエーション)を続けると、6歳までに90%が出来上がるといわれる脳の発達に良い影響を与える
近年の脳科学(大脳生理学)や幼児教育の研究によると「人間の脳は6歳までに90%完成する」という見解がなされているようです。
子どもが3歳になるまでに脳の発達がほぼ完了する。
新生児の脳の細胞は多くの成人が何が起こっているかを知るずっと前に増殖し、シナプス(神経細胞相互間の接続部)による接合が急速に拡大して、終生のパターンがつくられる。
引用:『世界子供白書2001』
ユニセフ(国連児童基金)事務局長 キャロル・ベラミー
年齢の差異はあるものの、特に0~3歳の時期をどう過ごすかが、子どもの知能や運動能力に影響を与える点については、ほぼ間違いないと考えてよさそうですね。
近年の研究では、習慣的な運動が子供の認知機能を改善し、学力の向上にも寄与することが示唆されている。
つまり、運動習慣を身につけ体力を高めること(体育)が、脳の健全な発達、そして学力の向上(知育)に重要な役割を果たす可能性があると言い換えることができる。
引用:『子どもの体力と学力・認知機能の関係』
亜細亜大学国際関係学部 東浦拓郎/早稲田大学スポーツ科学学術院 紙上 敬太
また、運動習慣を身につけて体力を高めることも、脳の発達に重要な役割を果たすようです。
最後に、ぶら下がり遊び(ブレキエーション)についてもっと知りたい方は、こちらの書籍が参考になるのでぜひご一読を。
脳障害児に関する活動の先駆者として、また、健常児の早期発達に関する活動を推し進めたことで知られる、アメリカのグレン・ドーマン氏(1919~2013)が、0~6歳児に推奨する運動について詳しく解説しています。
≫この本に関連する別記事を見る『育児と知育に役立つ参考本と育児書7選|新生児~0歳児期におすすめ』
0~6歳のお子さんがおられるなら、ぜひ早い時期から、手や指先を動かす運動習慣を検討してみて下さいね。
この記事のまとめ
- 子どもの運動神経や身体能力は、まず手や指を動かす運動から始めることで飛躍的に伸びる
- まずは親の指につかまる「ぶら下がり(ブレキエーション)」から始めるのがおすすめ
- 室内雲梯(うんてい)があると、子どもの体格に見合った「ぶら下がり遊び」が楽しめる
- ぶら下がり遊び(ブレキエーション)を続けると、6歳までに90%が出来上がるといわれる脳の発達に良い影響を与える
0歳の赤ちゃんにおすすめ! 運動能力の発達に関わるこちらの記事もぜひ参考にしてみてくださいね。
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